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写真 はざかい

$ユン ヒチャンのよしなしごと-500




「端境(はざかい)」を「葉境」とかくのは当て字のひとつらしい。

でも、私が気になるのは、この葉っぱの境だ。


樹木に茂る葉は、ブロッコリ-のように球形をなす。

地面から樹木を見上げると、葉の茂みは図として、背景の空は地として見えて、その境界は、水平線や地平線のように、一本の線に見える。

ところが、この境界面は実際のところ、一枚一枚の葉っぱの群れで、決して固まりでもない。だから、その境界面は、毛糸のセーターの表面のように、地と図が入り交じっている。

境界面には「在る」と「無い」が入り交じっている。

在ると無い、yes とno、1と0を、はっきりと分ける文明のおかげで、、こうしてブログを簡単に書けることことに感謝をしながらも、一方で、この文明が淘汰してきた別な「在る」と「無い」の在りようについて思いをはせてみる。

「在る」と「無い」が入り交じった状況のままに、ものごとを進める余裕のある文化というものを、せめて想定することで,暮らしの豊かさについて考えたい。


身の回りにある「はざかい」がそれを教えてくれる。

$ユン ヒチャンのよしなしごと


$ユン ヒチャンのよしなしごと



* 掲載の3枚の写真作品「はざかい」は、2009年にギャラリーキャプションで発表した。

2011.05.10 | | コメント(0) | トラックバック(0) | 作品

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